TRIAL PROGRAM #2 2022/12/13-15

トライアルプログラム#2
テーマは「知る」
2022/12/13-12/15

12/13(月)トライアルプログラム#2  4日間のスタートです。

こちらに株式会社クラスメソッドより、今回は横浜から2名、大阪から1名、足利から1名、松本から1名のスタッフが到着。全員が今年の4月に入社した新入社員。
開催場所は上越妙高駅西口駅前のコワーキング施設「フルサットアップス」

今回は、入社していきなり、基本、フルリモートで勤務する独身男性ばかり。営業担当の一人だけはお客様対応があるため、週2回はオフィスで仕事をしているとのこと。

今回のテーマは「かかわる」

上越で仕事をしている方々と出会い、交流をすることにより、上越にまた来たくなる、会いたい人ができる。どんな出会い、どんな交流がそんな気にさせるプログラムなのか、若手男子の求める「地域とのかかわり」についてトライアルプログラムで検証を行います。

Day1  12月12日(月)

地元起業家との交流会

到着後のブリーフィング、上越妙高駅前周辺をみんなで散策して、4日間の滞在中に宿泊施設周辺にどんな店があるか、どんな施設があるかを把握していただいた。そして、午後はコワークスペース「フルサットアップス」でそれぞれワーク。夕刻からは地元の若手スタートアップのみなさんと交流会を開催した。

<上越>
 ・デジタルマネージウィズエー 横田さん
 ・ガンギブルワリー 宮本さん・綿貫さん
 ・HUBFACTOY 太田さん

到着初日のためカジュアルに雑談ベースで展開。

各社から企業に至ったキッカケを話していただき、なぜ上越で起業したのか、上越での受け入れはどうだったかなどの話題を展開。企業側は全員地元出身のUターン企業者であったことから、都市圏とは異なる生活環境(空気の良さ、コストの低さ)というメリット、車がないと動けないというデメリットなどの具体的な話が聞けた。ガンギブルワリーについては、企業に至る経緯と来年の事業開始に向けた準備、ビール造りの説明など、IT業界ではない異業種の話として参加メンバーも興味を持って聞いていた。

トライアル終了後のアンケートからは「具体的な事業説明」「起業の狙い・今後のビジョン」などをもっと聞きたかったという意見もいただいた。

Day2  12月13日(火)

Day2午前 上越市役所(観光交流推進課3名、自治・地域振興課移住促進係1名)との意見交換会

<上越の観光について意見交換>
・観光からは上越市の事前イメージ、情報取得方法、利用SNS等の質問を投げかけた。
・移住係からは移住するときの条件、必要な情報地域で過ごす場合のライフスタイルイメージなどをヒアリングした。
・参加メンバーからは「上越」に対する事前知識はほとんどなく、上杉謙信の知名度は高いが、土地との結びつきは理解されていない、うみがたりは事前に検索して知っていたが、それ以外に認知度の高いものかなかった。
 →観光交流推進課のまとめの言葉としては「まず知ってもらうことが大事」「観光素材をしっかり伝えること」。ソーシャルメディアを利用して知名度の低さを解決することの大切さを感じていた。

<上越への移住について意見交換>
・入社時から「通勤経験のない」「都市機能の充実しているところに住んでいる」今回の参加メンバーとしては、移住、ワーケーションでの滞在を考えた時には「近くのスーパーマーケット」「移動のための車」が必須。
 →ほぼ全員が生活インフラ面で仕事に支障が出るのはNGと明確に言い切ったことから、生活インフラを整えるための支援策の必要性を感じた。

Day2 午後 「上越の産業観光日本酒造り酒屋「竹田酒造店」、「岩の原葡萄園」視察

日本酒とワイン酒造りを同日に視察することにより、酒造りの違いについての理解が深まり、経験をすることにより、親近感がわき、おみやげとしての購入につながっていた。

地域のことを知る、地域の人から直接話を伺うなどの「かかわり」を作ることで、地域をより身近に感じるという目的は達成できている。

Day3 12月14日(水)

午前中は上越妙高駅一番人気のスポットということで上越市水族館「うみがたり」を観光。

朝から雪交じりの暴風雨により、午前中視察先の上越市水族館「うみがたり」については、野外のショーやペンギンの行動展示などが中止されていたが、予定通り観光。

暴風の中での移動を極力避けるために、ランチは上越では「国内最大級」が自慢の無印良品のカフェで個別に食事をとってもらい、地元フードを使ったメニューを楽しんでもらいましたが、都市圏で生活している参加メンバーとしては、「無印」ではなく、もっとディープな地元の名物を味わいたいという要望をいただいた。

地元の人のおすすめが「都会の人たちにとってのあたりまえ」ということがあるのは当然なのですが、「なるほどなぁ」と思わせる言葉でした。

食事が終わったら、パソコンを広げて仕事をし始める参加メンバー。(もしかすると無印のカフェが「日常」に近いため、仕事モードに戻らせてしまったのではないか)

午後からは高田の町に移動し、仕事組2名はコワーク施設「bibit」へ、その他メンバーは周辺の町並み観光、散策と商店街巡りの予定であった。しかしながら、雨も続いていたため、商店中心に歩こうとしたが水曜定休の店が多く、十分に楽しむことができなかったという感想。(運営サイドとしてリサーチ不足を反省)

ただ、いくつかの店舗ではお店の高齢者の店員が丁寧に商品の説明や食べ方の案内、試食・試飲のサービスなどを受けたことが印象に残っていたためか、翌日にもう一度前日開いていなかったお店に出向き、お土産を買いに高田の町に行くことになった。

参加メンバーはその後、地元のクラスメソッドスタッフとともに地元スーパーに出向き、夕食を兼ねたパーティー向けの地元ならではの総菜類の買い出しを終え、フルサットアップスへ戻った。

19:00からのパーティーまでに間には、フルサットカフェを利用して地元主婦による「豚汁づくり体験」を実施。独身の男性でも簡単に作れる上越ならではの酒かすを使った豚汁づくりでは、麴味噌と酒かすのバランスを整え、味見を何度も行いながら、みんなで完成させていました。

みなさん大いに気に入ったらしく、翌日午前中、高田の町の味噌店に出向き、味噌と酒かすをおみやげとして購入したということです。

Day4 12月15日(木)

午前中、ワークの予定を前日の荒天で十分に行動できなかったという理由から、再度高田の町に出向き、参加メンバーより観光班と仕事班に分かれて過ごすということになりました。仕事班2名も後半はお店巡りに合流し、昼食後、フルサットアップスに帰着。 午後は総括の意見交換会を実施した。

・参加メンバー全員が新入社員の段階から「残業がない」こと、「通勤がない」ワークスタイルであることに地域サイドとしては「驚き」を感じつつ、これからはこのようなライフスタイル、ワークスタイルが広がるのだろうということを垣間見ることができたということで大いなる刺激を受けました。

⇒日常的にほぼ会社に行くことなくリモートワークをしている参加者にとっては、今回のワーケーションプログラムは「日常との比較優位の確認」となってしまい、「日常の充実感・便利さ」に対して、上越の提案するワーケーションは受け入れられるのかどうかとなると「都会の便利さには勝てないなぁ~」みたいな気持ちになってしまいました。とはいえ、もとより都会にはない魅力がこの地にあり、ここにたくさんの魅力的な人がいるということは交流を通じて感じていただいたのではないかと思います。

結果、この4日間を通じて「もう一度上越にワーケーションして来ることはあるか?」という問いについては「ない」という方が多かったですね。仕事をするための環境を重視すると、現在の日常環境を上回るものはないという意見でした。新入社員でありながら、仕事に対するモチベーションの高さであるとか、ワーケーションと言いながらも「第一に仕事環境」と全員がうなづいていたこととかを鑑みますと、あえて不便を感じるところでワーケーションをする必要性を感じていないということなのでしょう。札幌や福岡、名古屋ならOKという発言もありました。

上越は大都会と戦うのではなく、地域としての魅力をしっかりと伝えて体験していただく方向で皆様をお迎えすべく、今回十分ではなかったそれぞれのプログラムの磨き上げをしていくべきと感じました。

いつかまた上越での出会いを思い出して戻ってきてくださいね。

プログラム全般についてのアンケートより気づいたこと

地域との交流については、「地元起業家」「市役所」との交流を設定したが、市役所の担当の皆さんからも「よかった」と言葉をいただきましたが、参加メンバーからも質疑応答が盛り上がり、都会とは違い身近に市の職員がいることでの親近感を感じていただけた。地元起業家との交流会については評価がなかったが、参加メンバーからはもっとビジネス交流的なプログラムを期待していたという言葉をいただいた。事前準備を含め、運営としてももっと工夫が必要であると理解しました。

今回、予定していた水先案内人が病欠となったため、急遽、前回と同じ水先案内人が参加メンバーをケアすることとなった。今回もやはり、水先案内人の存在については価値を感じていただいており、ツアー同行中も水先案内人に気軽に質問をするなど、信頼を寄せている光景を見ることができた。

今後に向けて・・・「食」の見せ方、伝え方、そしてプログラム化

スケジュール全般を通して、参加メンバーは「食」に対する興味が大きく、普段食べられない食べ物をできるだけ体験したい、それによって「経験値をあげたい」という言葉が光った。参加メンバーの世代らしく、いささかゲームっぽい言葉ではあるが、これからの観光マーケティングにとって興味深いキーワードと感じている。

・せっかく上越に来たのだから、たとえお菓子でもビールでもご当地物を口にしたい
・まち歩きで出会ったお店の皆さんとの交流があればあるほどおみやげが増える
・味見や試飲の体験により、お店のみなさんとのコミュニケーションが一気に広がる
・ちょっとした料理でも自分たちが参加したり、体験することにとても無積極的
・気に入ったものはメンバー全員で共有して、みんなで買い物に向かう
・地域の人たちが日常的に利用している人気店を見つけた時の喜びを積極的にシェア

ワーケーションとして短期滞在する中でも、日常から離れて別の地域に来るときに注目されるのが「食」。
自分にとって必要な情報をスマホから的確に取り出せるデジタルネイティブ世代に対して、ネット上にはあまり流通していない地域住民だからこそ提案できる「食」の体験については、上越に来てもらうための大きな動機付けの一つであることを認識できました。

これをどうやって見せて、どうやって伝えるか、それを実現するためのプログラムが大事になりそうです。
今回の参加メンバーの皆さんにはいい言葉をいただきました♪

4日間のトライアルプログラム、お疲れさまでした。

次回は、年明け、1月30日~2月2日。

外国人のワーケーション受け入れとなりそうです。

こちらもまたさまざまな「気づき」をいただけそうで、無今からとても楽しみに準備をしています。

第1回のトライアルプログラムの様子はこちらから。