①ワーケーション等を推進する目的・ビジョン
「上越ふるさとワーケーションプロジェクト」においては、ワーケーションで来訪した利用者に対して、上越での滞在中に、この地域を「知る」「かかわる」を切り口としたプログラムを提供することにより、上越の人・企業・お店とのつながりを深め、ここに来ればいつでも会える、なじみの店がある、落ち着く場所がある、まるでふるさとのような関係性を構築し、何度でも来ていただける場所となることにより、ワーケーション利用者を増加、定着させる。
このことにより、上越地域と首都圏企業との間の喫緊の課題である「交流機会の拡大」「関係性の構築・再構築」の一助となることを目指します。
②課題認識
■上越に滞在する理由づくり
北陸新幹線上越妙高駅周辺での宿泊機能の充実に伴い、駅前には出張ビジネス客の一時的なオフィス機能を担うコワークスペースやカフェも充実し、ワーケーションの受け入れ体制が整いつつあるが、周辺観光以外の「滞在する理由」が提案できていない。
■首都圏ビジネス客の動向把握
上越市においては2021年度からサテライトオフィス等進出やコワーキングスペース整備に係る補助金を創設し、オフィス機能の整備を推進しているが、首都圏企業の動き、ビジネス客の動向について十分に把握ができていない。
■ふるさと回帰の可能性追求
上越地域の課題としては、地元に大学や大企業がないために高校卒業のタイミングで都会に出て行ってしまう人口流出問題があり、ふるさと回帰の可能性も低い。
③上越妙高におけるこれまでの取り組み
■オフィス機能整備推進
上越市では、北陸新幹線開業に合わせて2013年度から順次創設した上越妙高駅周辺地区への進出企業支援制度の運用や、2021年度に創設したサテライトオフィス等進出やコワーキングスペース整備に係る補助金の運用により、オフィス機能の整備を推進してきた。
■上越妙高駅前・高田地区ビジネス環境整備
上越妙高駅周辺地区では、コンテナ商店街「フルサット」内や、ローカル5G通信環境を整備した「JM-DAWN」内、高田地区では、高田城下町の雁木町家や商店街の空き店舗をリノベーションし、首都圏のIT企業等のサテライトオフィスやコワーキングスペースが開設したほか、高田地区では、今後ワーケーションハウスの開業が予定されている。
■宿泊事業者との連携課題
個々の宿泊事業者は、施設の高付加価値化を図るとともに、ビジネス客の利便性の向上を図る観点から、国県市のコロナ関係の補助金を活用して、Wi-Fi環境の整備やワーケーションプランの導入等、独自に受入環境の整備を進めている。
④上越妙高駅フルサットのこれまでの取り組み
【北陸新幹線上越妙高駅前コンテナ商店街「フルサット」の実績】
2015年 コンテナ商店街「フルサット」開業
フルサットカフェにてFree Wi-FIサービス提供。
2016年 フルサットシェア(貸し会議室)オープン
2019年 コワーキングスペース「フルサットアップス」オープン
2021年 アップスセミナーにてスタートアップ支援、
上越市より開業支援講座・相談窓口受託
2022年 コワーキングスペース「フルサットアップス」にカフェ併設して
リニューアルオープン
⑤上越市内コワーキングスペース
●フルサットアップス(上越妙高駅周辺地区)
コンテナ商店街「フルサット」内。カフェを併設。地元メンターによるスタートアップ講座と無料相談。
●JM-DAWN(上越妙高駅周辺地区)
ローカル5G施設内。Wi-Fi6が完備され、高速かつ安定したインターネット環境。
●高田町家こめつぶ(高田地区)
雁木町家をリノベーション。コーヒー焙煎所を併設。
●bibit(高田地区)
商店街の空き店舗をリノベーション。印刷関連設備、撮影スタジオや機材が揃う
※その他、ワーケーション・コワーキングプランを導入している宿泊施設やカフェが市内に点在。
(つづく)<2022上越ふるさとワーケーション事業計画>